架空都市設定資料「首都:大都」[No.8009]

　「西区(にしく)」
　政令指定都市でありがちなベタ過ぎるネーミングだが、大都の西の果てということで、他に何も考えられずに定まったと思われる。面積は大都で屈指の広さで、いかにも田園風景が広がっていた街はずれだった歴史が想定される。今では宅地化が進んでベッドタウンと化しているが、住宅地の合間に農地が点在し、川の堤防沿いには自然が多く残っていて、都民に安らぎを与えている。地形は川沿いに低地が続くが、園根区境付近は細かい起伏が連なる。
　区の中心は西中央駅付近とされている。とはいえ、鉄道の交差する利便性からニュータウンが造成されて、近年になって成り上がった地域である。区域は南北に長く、昔の町が形成された場所が連なっていたのが合併されたわけで、突出した場所は無かった。主要駅になっていて人口が集中しているのは、西谷・宍倉・宮地・倉持である。
　昔から大河によって陸路を阻まれていた土地なので、各地で渡し舟が運航されていた。これらの4つの町は、すべて重要な交通路として発展した。今は橋が架けられてすべて消えてしまったが、いずれも国道や主要地方道として重要な陸路で交通量も多い。